へんぽらいの祭り談義

富士山とふるさと富士宮市の風景、祭り・催し、自然、生き物などをSNSなどネットに発信し、多くの写真で紹介しています。

へんぽらいとは富士宮弁で変わり者のこと。ライフワークの祭りを通してふるさとの今を発信し続ける、心ある変わり者で有りたいと思います。
様々な祭りをご紹介するWEBサイトはこちらです。
http://maturi.info/

笛吹きとして

長いこと笛吹きとして山車に乗ってきた。 

ようやく後継の笛吹きも何人か育ち、笛吹きの座は彼らに譲った。 

山車は下りたけれど囃子も笛もやめたわけではない。 

関わったからには死ぬまで囃子方で居たいと思う。 





囃子場からの眺めはそれは最高で、 

引き回しを始める時の胸の高鳴りは何年経っても変わらない。 





運行中の眺めが素晴らしくてもなかなか写真に撮る事は出来ないが、 

あまりの富士山の美しさに笛を休んで撮ったもの。 





残念なのは競り合いで、熱気溢れる相手の囃子を目の前に見ながらも、 

写真に撮ることが出来ない事だ。 





祭りで山車に乗り笛を一人で吹き続けていた頃、 

祭りが終わる頃には胸や胃の上あたりがひどく疲れたものだ。 

高音を長く引っ張るために目一杯空気を吸い込む繰り返しで、 

肺にも横隔膜にも負担がかかるのだろう。 

胸郭と横隔膜の疲れなんてあんまり一般的ではないから、 

笛を吹き通した後の疲労感は説明しにくいものがある。 



わが町内の笛吹きは、この2年ほどで急激に増えた。 

まだまだ未熟なのは経験することで育っていくと思うが、 

何より大事なのは囃子方としての覚悟だ。 

指示を出す笛が合図を間違えることは許されない。 



笛も教えたわけでなく、女の子たちが勝手におぼえたもの。 

とはいえ、囃子の練習では私がずっと笛を吹いているので、

それを見て聞いて盗んだということになるが。 

ようやく2人居れば競り合いにも臨めるぐらいにはなったが、 

正直ハラハラだ。 



笛は指示を出す役目からも、 

それ以前にせめて中胴まで経験しておく必要があるが、 

それを解さないで笛をおぼえた者には注意が必要だ。 



まだまだ伝え残したことがある。



関連サイト

ふじのみや美図

世界に一つの贈り物

11月4日の共同催事参加で湧玉福地立組が湧玉宮本を訪問した。





山車の人形は鍾馗。

宮本会所に山車を向け、囃子奉納を行った。





同行したこのミニチュア山車は、畳職人のおじいちゃんが初孫のために作ったもので、下には収納スペースなどもありちょっとした荷物の運搬もできる。

作られたのは2年ほど前だったろうか。当時から子供達の憧れの的で、乗せて貰った町内の子供がセットされた太鼓を夢中で叩いていたのが印象に残っている。 

鍾馗の人形も太鼓もそして提灯までもが備えられ、細かい装飾はじいちゃんの友人が協力した。 



来年は今年生まれた妹と一緒に乗るのかな。







昨年の祭典本部前での光景だ。

このミニ山車が衆目を集めた。



市長とミス富士山に囲まれて記念撮影。

祭りの後

10日に座敷払いと呼ぶ祭りの後の打ち上げがあり、祭りの話題で大いに盛り上がった。



天候にも恵まれ富士山もあちこちで背景に顔を見せてくれ、事故もトラブルもなく、無事に終えられたことがなによりだった。



来年は観光協会長と市議会議員が本職に集中するために、実行委員会の顔ぶれが大きく変わる。祭り運営の多くを掌握しているお二人が抜けることは大きな痛手だが、実情に合わせた祭り運営を構築し直す機会だと言えるかも知れない。

来年は息子が青年長を受けることに決まった。

無事に務まるように祈る。



この席で祭りで撮ったスナップなど大勢の方に差し上げたけれど、なかなか自分が写った写真を戴くことはない。

これも存在感の無さゆえかと思うが、撮る際にはそれが有利に働くことも多い。

好ポジションに入り込んでも、排除されることがないのはそのためかと思う。

尤も、場を読んで邪魔になる場所は避けているからだろうが。



今日は祭りで来訪された区の方に写真を戴いた。ありがたいことだ。

見れば宮本会所前での競り合いの写真で、宮本の山車の手前に見慣れない後ろ姿の後頭部が写っている。

これがまさか自分だとはなかなか気付かなかった。

頭のてっぺんや後頭部は鏡でも見たことがないからね。

花になれ!





= 昨年浅間大社前の4区の競り合いで。 =



11月4日の共同催事で、我が湧玉宮本の3回目の競り合いは浅間大社正面で行われた。

どちらも女性での競り合いとなり、湧玉宮本はかつての花形メンバーが乗った。



かれこれ20年前に一大決心で乗せた女性囃子方が、やがてセットを組めるようになった時、嬉々として囃す姿は華やかで艶やかで、まるで大輪の花が咲いたようだった。そんな彼女らに憧れて、囃子を志す女性が次々と参加してきた。

一時代を作ったのが今山車で囃している彼女らだ。



立会人として中央に立ち、嬉々として囃す彼女らにあの頃と変わらぬ花を見た。

周りでしきりに切られるシャッター音に、今年最高の笑顔を写真に撮れぬもどかしさを感じ、立会人であることを恨めしく思った。

囃子方は創作太鼓と違ってそれ自体は主役ではなく、祭りの場にあってそれを盛り上げる脇役なのだ。でも花形であることは間違いない。

嬉々として囃す姿には、だれもが憧れを抱く物。

そうして伝統芸能は次の代まで受け継がれていくのだ。



祭りには花が必要だ。

それが囃子でも踊りでも、人を惹きつける魅力がなければ人心は離れていく。

一日にしてならぬのが囃子方。

研鑽と努力を重ねる事は、憧れがなければ何年も続けられない。

だから、囃子方は憧れでなければならない。



花になれ!





以前の競り合いで女性で競り合った時のもの。





一昨年の競り合い。これも女性で。

諫鼓鶏昇天す

「諫鼓苔深うして鶏驚かず」

中国の伝説上の君主が自分が政を誤って人民を苦しめた時には

この太鼓を叩いて私を諫めるようにと城門の外に太鼓を置いた。

これを諫鼓という。

しかしそのように人民の暮らしにも心を砕く名君だったので、

世の中は平和に治まり、

太鼓は鳴ることもなく、鶏の恰好の遊び場になっていたという。



これが諫鼓鶏の由来だ。

つまり諫鼓に鶏が遊ぶのは天下泰平の象徴。

天下祭りと言われた神田祭の一番町、

大伝馬町の山車が諫鼓鶏を載せていたのも、

将軍様のおかげで天下泰平に治まっておりますという

おべんちゃらめいた趣向だったのではないだろうか。





11月4日の引き回しで浅間大社境内の御手洗橋の上で撮影。



面白い雲だと思い撮影したものだが、

よく見ると山車の諫鼓鶏を投影したような雲がその上に広がっている。



昭和57年に作られ、何度かの修理を経たがこのところの傷みも激しく、

とうとう鶏が空を向いてしまった。

この諫鼓鶏もいよいよ昇天してしまったのかも知れない。



25年間見守ってくれて、ありがとう。

感謝します。

富士宮秋まつりの魅力

富士宮秋まつりが11月3日から5日まで繰り広げられた。

ほかほかの写真で魅力をお伝えしたいと思う。





富士宮市は富士山の麓にあるので、引き回しの背景にはしばしば富士山が顔を覗かせる。富士山に一番間近な山車祭りと言えるだろう。





それぞれの町内と近隣の町内に山車を引き回します。





そして、所々で山車を止めて踊りを披露する。

楽しむことに貪欲だと言われるが、楽しむのが祭りではないだろうか。



この祭りで囃される祭り囃子は「富士宮囃子」と呼ばれ、静岡県の無形民俗文化財に指定されている。



引き回しには「にくずし」が囃され、軽快な調子は祭り気分をいやが上にも盛り上げる。山車の行進曲と言われる所以だ。



かつては道幅も狭く、山車と山車が行き会った時にすれ違いが出来るほどの広さはなかった。そんなときには囃子で競り合い、負けた方が道を譲ったと言われている。その競り合いで囃すのが「屋台」という囃子だ。

競り合いをめぐっての喧嘩沙汰が絶えなかったことから、別名を「喧嘩囃子」とも呼ばれた。もっとも井上氏の「囃子方の弁」によれば、「別にはやし方が喧嘩したわけではないのです。セリ合で技を競うのに祭酒に酔いしれたくだらないのが意気がって立廻りをやらかしたりしたために名誉ある異名を取ったわけです。」とのこと。





共同催事での競り合い。

山車を接近させ、激しく競り合うのが売り物になっている。



今年の共同催事での3回目の競り合いは実に印象的だった。

今では母となり妻となった女性囃子方の草分けの仲間3人が、嬉々として囃す姿は以前と変わらず艶やかで、ぜひとも写真に撮りたかったのだが、立会人という立場では、やはりあきらめざるを得なかった。

思い出しても、とても残念だ。



この富士山の麓の山車祭りを見に来てはいかがだろうか。

毎年11月3日から5日まで行われている。(日にち固定)



参考サイト

富士宮囃子と秋祭り

ふじのみや美図

前唄の報告

11月4日、中日の引き回しは好天の下、順調に行われました。





共同催事の勢揃い位置についた我が湧玉宮本の山車。

この時間だと日射しは夕陽の色だ。





神田川沿いの勢揃いはこの位置に5-6基の山車が欲しい。

もっと富士山側から詰めて並べばいいのだが、改善を願いたいものだ。





本部舞台から神社側を望む。

中腹に雲はあるものの、富士山も雪をいただいてくっきり姿を見せてくれました。





舞台から式典会場を覗いたところ。

この時持参した篠笛2本のうち1本が腹掛けから落下したが、下に居た方が拾ってとどけて下さった。本当にありがとうございました。





通りに並ぶ山車。

この通りには16基の山車屋台が並んでいるけれど、全景は1枚の写真には収められない。



さて、肝心の前唄の報告をしよう。 

あがり性と言うこともあり、ただ待っているのではつらい。 

高い舞台にいるので、あちこち写真を撮って気を紛らせていた。 

いよいよ一斉囃子が始まるという時に、サイレンを鳴らして救急車が神田橋際に着き、ストレッチャーが宮町交番に運ばれた。

どうやら病人が居る模様だ。 

ここで一斉囃子を初めては救急の無線連絡に支障が出るからと、しばし待機。 

救急車の退出を確認していよいよ出番となる。 



青年協会長から急に振られてあがる間もなく、前回のようなフライングもなく無事に前唄を終えて本部をあとに地元の山車に合流した。 



昨年の合成写真のような青空まではさすがに欲張りすぎですが、 

ほどほどの雲と富士山で、なかなか今年は天候に恵まれました。

前唄

11月3日から秋祭りが始まる。

富士山本宮浅間大社秋季例祭に、20の氏子町内が祭り囃子も賑やかに山車屋台を引き回す。

中日の11月4日夕刻には浅間大社周辺に20町内の山車屋台が集結し、一斉に囃子を奏した後、辻々で競り合いや踊りを繰り広げる。





写真は一斉囃子で大社本殿に向けて囃子を奏する湧玉宮本の山車だ。





一斉に囃される囃子は「にくずし」から「屋台」に繋げるが、祭典本部舞台で発する開始合図前に笛が「前唄」をソロで奏するのが恒例となっている。

最近は秋まつり青年協議会会長を出している区から、前唄を奏する笛吹きを出すことになっているようだ。

そんなことで、今年の前唄は私が奏することになった。



今回が2度目なので、若手にまかせようと思ったのだが拒否されてしまい、再度の登板となる。





前回の前唄登板時に舞台から開会の式典を撮ったものだ。

時間帯が昨年とは2時間ずれ、元に戻っているので、今年もこんな感じだろうか。



この時には目の前の山車がフライングをした。

前唄の途中で会長の「始め!」の合図も待たずに囃子を始めたのだ。

競り合いには醜態は見せられないからと熟練メンバーを充てるものだが、一斉囃子は経験の浅い者でもかまわないという意識でもあるのだろうか。



今回はそのリベンジでもある。

フライングをさせない笛を吹かなければならない。



勝負は11月4日午後4時だ。





関連サイト

富士宮囃子と秋祭り

ふじのみや美図

65周年富士宮秋まつり記念誌

富士宮市が誕生して今年で65年目ということで、今年は秋まつりが5年に一度の大祭りになり、また65周年を記念して秋まつりの小冊子が発行された。

私も写真や解説などで編集に参加したので、出来たての冊子をさっそく届けていただいた。



こちらに紹介する。



表紙






解説ページには拙文と写真データなどを提供した。





各祭り組紹介ページの袢纏や提灯を撮影。





以下に担当者からの一言を転載する。



青年協議会で広報担当をしています城山のhirovohです。わーい(嬉しい顔) 

10月31日ついに「市制施行65周年記念誌」が発行されますよ富士山 

購入希望の方は、各区青年協の役員さん又は市役所商工観光課に問い合わせて下さい。定価\300(安いexclamation & question)。秋まつりの決定版をexclamation ×2皆さんGETしましょう。







※販売の担当はどうも観光協会のようです。

お問い合わせはこちらまでお願いします。



富士宮市観光協会

〒418-0065 静岡県富士宮市中央町16-1   

TEL 0544-27-5240 , FAX 0544-26-0066 

 MAIL: kankou@fujinomiya.gr.jp

宿題

大宮小の3年生が祭りの話を聞きに来るというので、事前に質問内容をいただき、昨夜遅くまでかかって返事を整理しておいた。



以前の傾向から言うと、小学生の興味を抱く対象が私の知りたい事とまったく違って返答のしようがない場合も多く、おたがいにとんちんかんな受け答えになることが多かったからだ。



ある事柄を掘り下げて事細かに説明しても、希望される答はほんの一言でよかったとか、疲れることも多い。



以下は質問(○印)と用意した返事。





○太鼓の叩き方、太鼓の種類やその他の楽器(区によって違うと言うことも含めて)

祭り囃子(山車囃子)の基本形

長胴太鼓(おおど、おおどん)、附締太鼓(きんど、きんどん)x2、

摺鉦(すりがね)、篠笛(しのぶえ)の5人編成が基本だが、

摺鉦と笛は賑わいを増すために増員されることがある。

屋台囃子では三味線、鼓等が入る。



○太鼓の曲は何曲あるか

山車囃子 

にくずし=引き回し時の行進曲と言われる。

屋台=競り合い時に囃される。

屋台囃子 屋台での舞踊に対する伴奏。あるいは三味線や鼓が入った囃子。

昇殿、四丁目

道囃子 - 歩行時のお囃子の総称

篭丸(かごまる)=篭毬(かごまり)

これを道囃子と呼んだり宮参りと呼ぶことが多い。

地域によって呼び名が違うことが多い

宮参り、通り囃子、かぞえ唄、子守唄、石田



その区独自の囃子

咲花-東八景、神立-三くずし・にくずしくずし、神賀-四丁目、神田-竹雀(たけす)

常磐-石田、高嶺・貴船-竹雀・かぞえ唄・子守唄・さんくずし、



○なぜお囃子をするか

山車や鉾などの行進曲と言われ、引き回しの際には必ず囃子が奏される。

囃子は祭りの場の華やぎを盛り上げる裏方で、それ自体が主役の創作太鼓とは違う。





○お祭りに出る山車は何台あるか

山車は16台  琴平、咲花、木の花、松山、二の宮、神立、神田、常磐

城山、大中里、浅間、瑞穂、宮本、大和、福地、羽衣

屋台は4台   貴船、高嶺、阿幸地、神賀

休止中屋台1台 日の出



○山車はどれぐらいの重さか。(高さはどれぐらいか)

        幅   長さ   高さ     重さ

大和区   2.7   3.5   4.5-7.15   3t

木の花区  2.34  3.54   6.25-8

大中里区  2.7   4.3   5.0     4.6t



○山車はどうやって動かすか。(どんな仕掛けがあるか)

(何人ぐらいで曳くのかも含めて)

・引き回しは綱をつけて曳く。山車周りについて押す。

曳く人員は区によりさまざま。宮本の場合は70-80人。

・迫り上げはウインチ(手動・電動)油圧機器などを使用。

・近年操舵装置(かじとりの機械)を使うことも多い。

・大きく方向を変える時に茶玉(ちゃんちき)を使うところもある。 



○山車にはどんな人形が乗っているか。

琴平(天狗) 咲花(神武天皇) 木の花連(木花之佐久夜毘売命)

松山(日本武尊) 二の宮(屋形-将来からくり予定) 神立(加藤清正)

神田(猿田彦命) 常磐(素戔嗚尊) 城山(坂上田村麿) 大中里(牛若丸)

浅間(屋形) 瑞穂(米俵) 宮本(諫鼓鶏) 大和(源頼朝) 福地(鍾馗)

羽衣(天女)



○山車は、どんな木の種類で作られているか。

土台には欅(けやき)材が使われることが多い。

総欅 木の花、神田、浅間





○踊りは、何のために踊るのか。

楽しむため。



○踊りの曲は、何曲あるか。(一番踊る踊りは )

・共同踊り三曲 富士宮音頭、富士大宮音頭、富士宮秋祭り唄

それぞれの区で自由に選曲。宮本の場合レパートリーは10曲以上ある。

楽しむために選曲や振り付けに凝るところもある。





○競り合いはなぜやるか。

昔道幅が狭かった頃、すれ違うことの出来ない道で山車が鉢合わせした時に

囃子で競り合い、敗れた方が道を譲り、勝った方が昇殿を叩いて山車を進めた。

この競り合いをめぐって争いになることが多く、そのため長期にわたり自粛された。

現在は秋まつりの呼び物として行われるので、時間を決めて終了し勝敗はつけない。



○競り合いは、どんなルールでやるのか。

事前の打ち合わせで手順を決め、時間を決めて終了し勝敗をつけない。

和議を行い、争いを次に持ち越さない。







以上が宿題とそれに対する返事だ。



突き詰めれば「楽しむために行うのが祭り」であって、

お互いに相手を尊重し敬うなら、もめ事など起こらないもの。

誰にとっても楽しい祭りなら、無くなることはない。



亡くなった私の師匠は常々こう言っていた。

「祭りの極意はなんとなく然るべくよろしく」

だと。



関連リンク

富士宮囃子と秋祭り

ふじのみや美図



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