= 競り合い 富士宮秋まつり11月3日から5日 =



駿府博(1989)に出演された、根古市流沢田祭り囃子保存会の皆さんに伺った話です。



明治の末頃の話。



沼津市に住んでいた按摩さんでお囃子の名人がいました。根古屋出身なので根古市さんと呼ばれていたその方は強い笛を吹くというので、請われて近隣のお祭りでも笛を吹くことがよくあったそうです。



ある年、大宮(現富士宮市)の秋まつりに請われて笛を吹きに来たそうな。

髭をあたってもらおうと入った床屋は、なんと以前の競り合いでさんざんにうち負かされた相手の笛吹きで、それを恨んだ床屋は卑怯にもかみそりで根古市さんの唇を切り裂いたと言います。



これで笛も吹けず逃げ帰っただろうと思っていた床屋は、多少の後ろめたさは感じながらも山車に乗り、いつものように笛を吹いていました。因縁の競り合い相手の山車が見えたとき、床屋はあっと声を上げへたりこんでしまいました。

なんと切られた唇から血を飛沫かせながらも根古市さんは笛を吹いていたのです。



この時の無理がたたって、唇の傷は大きくあとを残すことになりました。しかしこの話は彼の名を冠した根古市流沢田祭り囃子とともに沼津市沢田に今も伝えられています。



 

= 浅間大社周辺で盛んに行われる競り合いは秋まつりの呼び物です =



参考リンク

富士宮囃子と秋祭り
 こぼれ話より

ふじのみや美図