ある老夫婦が遠出して帰りが遅くなり、お腹はすいたが家に着いてから支度をするのもおっくうで、たまたま目についたラーメン屋さんに入ることにした。

自動ドアのはずだが開かない。どうしたものかと思っていると。どこからか現れた猫がドアの前で立ち上がり取っ手のスイッチを押してドアを開け、平然と中に入っていった。

お二人が呆気にとられていたのが目に浮かぶようだ。



猫に案内されるように店に入り聞くと、店主がかわいがっている猫で、店の終わる頃には中に入れてエサを与えていたので、時間になれば半自動のドアを自分で開けて店に入り、エサをねだるようになったのだとのこと。



聞けばそうかと思うが、そのシーンだけ見たならたしかに不思議な光景に違いない。

人の寝静まった真夜中に、猫がどこかに集まって集会をしているなどという話も、いかにもありそうに思えてくる。



生まれてこの方、ほとんど猫と一緒に暮らしてきたから、猫のいろんな面も知っている。

でも、あの子猫の愛らしさを知らなかったら、猫って不思議を通り越して不気味な生き物に見えたかも知れないな。