1月8日は富士宮市の成人式だった。
隣の富士宮市民文化会館では二中学区の成人式が行われ、城山区の囃子方が富士宮囃子で新人を迎え入れていた。
談笑する新成人だち。
晴れ着の娘さんたちも久しぶりの再会に話を弾ませていた。
新成人の記念撮影などが朝から午後まで続き、ようやく終わったところに消防団時代の先輩から電話があった。
「聞いた?」という最初の言葉で合点した。かつての消防仲間が亡くなったのだ。
消防団入団は私と同期、年齢は彼が5歳若く消防団活動は23年に及ぶ。三分団詰め所の移転新築、ポンプ車の新調も彼が分団長の時だった。さぞかし大変だったと思う。卒業してからは、分団の新年会などで顔を合わせるのが楽しみだった。
彼の癌が発症したのは一昨年ぐらいだったろうか。かなり危ぶまれる状態だったようだが、さまざまな治療と療法で軽快し、昨年の三分団新年会では元気な顔を見せてくれたので、安堵したものだった。
それがリンパに転移して末期癌で入院したという彼の見舞いに、かつての消防団仲間で病院を訪れたのは一月ほど前のこと。少しやつれた顔だったが、処方された薬の効き目か辛そうな顔も見せず、消防団時代の昔話に相づちを打っていた。
医師には余命を年内と宣告されたと言うが、まだ頑張るんだと言っていたとおり、正月と出初め式を見届けて旅立った。
今夜の通夜と明日の告別式を、消防仲間で揃って見送る。
彼のご冥福を祈りつつ
合掌