常温で卵を産みよく増えるメダカですから、親を全て移し空になった容器内に卵が残り、知らぬ間に孵化してそれが成長していることは特に珍しいことでもありません。

しかし孵った時から仲間も無く、餌を与えられることも無く、苔や藻や微生物を食べて育った稚魚というと、その孤独と苦難は相当なものと言えるでしょう。

 

・上がひとりぼっちのメダカ、下が隔離したメダカです。

 

仲間のメダカを自分と同じ生き物と認識できるのか、与えられた餌を餌と認識できるのか、そんなことからさまざまな生存競争に耐えられるのかという心配がつきまといます。

 

でもゆくゆくは他のメダカと群れをなしひるむことなくたくましく生き抜いて欲しいと、他の1匹のメダカと同居することから始めて見ました。

 

同居させるメダカです。

暖かくなりメダカの産卵孵化が始まりました。一足早く生まれたこの稚魚は他の稚魚より2回りほど大きく、他の稚魚にとっての脅威となることから別容器に移されていました。他の稚魚といる時には活発に動き、餌を独り占めする勢いだったこのメダカも、容器を独り占めして争う相手も無い状態では同じ場所にただじっとしているばかりでした。

 

一夜明けて覗いた所、二匹は幸い喧嘩もせず寄り添うようにじっとしていました。餌を与えると隔離メダカは食べ始めましたが、ひとりぼっちメダカはごく小さな粉餌をほんの少し口にしたぐらい。どうやら食が細いようです。
刺激が無いためか、どちらも動作は緩慢です。
稚魚たちの中から成長の速い物をこちらに合流させる予定ですが、刺激になるか脅威になるか様子を見ながら進めたいと思います。