2009年1月に18歳を目前に昇天したルーシアです。
若くして事故で両後足を失いましたが、その教訓か慎重に生きたので我が家では最も長生きした猫です。

 最後は癌で燃え尽きるように亡くなりましたが、その臨終の際に不思議なことがありました。
夜中苦しみ朝方息絶えたのですが、苦しさから解放されたその体をなでているときに猫がのどを鳴らすような音を聞いたのです。息絶えた猫の喉を触っても動いているはずもなく、近くにほかの猫がいるわけでもありません。聞いたのは私だけでなく家内も聞きました。音はしばらく続きやがて消えましたが、何だったのか音の正体はわかりませんでした。

 臨死体験をした人の話に「お花畑の中を歩いていた」というのがあります。
死に至る苦痛の中で、苦痛を消すために脳が作り出す快楽物質の作用だという話です。
お花畑ではないかもしれませんが、長い苦痛からやっと解放された猫は息絶えても脳が死ぬまでの間そんな快感を感じていたのかもしれません。
それが喉を鳴らすようなイメージとして伝わったものではないかと、今では思っています。

 この伝わるということ、不思議だけれどありがちなことです。
昔見たテレビで、気功治療を行う者と受ける者の脳波を記録したところ、治療を行う気功師が気を入れるとき、治療されている者と両方の脳波に安静(リラックス)時に多く出現するといわれるアルファー波が同時に現れました。つまり脳波がシンクロしたのです。
猫をなで猫が気持ちよさそうに喉を鳴らしているとき、実は猫の感じる快感と猫をなでている人との間には快感のシンクロがあるのかもしれません。
 赤ちゃんの撮影で、むずかる赤ちゃんをあやすとき、いらいらしながらガラガラを振っても効果はありません。自分自身をリラックスさせながら近くまで寄って顔をのぞき込み、キュッキュッとオモチャを鳴らしながら話しかけると機嫌を直せたことも多々ありました。これがリラックスのシンクロかと思いながらむずかる赤ちゃんにはこれをやっています。まず自分がリラックスできることが肝心なので、自分自身のコンディションによっては駄目ですし、赤ちゃんが全くすべてを拒絶するほどにむずかる場合はお手上げですが。

あの、ルーシアが死んだとき感じた喉を鳴らすような音?は、不思議だけれど案外ありがちなことかもしれないと今では思っています。

猫大往生 : へんぽらい写真日記



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