5月4日の浅間大社流鏑馬祭末社巡拝で見かけた椎の古樹です。

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樹芯は朽ちて空洞になり、穴の向こうが透けて見えます。

芯が無くなっても表皮近くの形成層が生きていれば生きていける。
この神社境内にはこんな老樹が何本か見られます。




2009年5月4日の投稿にご紹介しています。
へんぽらいの祭り談義 : 御神木


以下要約します。


神社前の崖の際に大きな椎の古樹があり、この老樹の山側の幹に人の入れるほどの空洞がありました。ある時火遊びか放火かは判らないけれど火事になり、その中から燃え始めた火は内部の朽ちた部分を伝って燃え広がり、幹上部に空いた沢山の穴から炎を吹き出して手のつけようがなかったと言い、それが2000年頃のことだそうです。


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樹齢も定かでないほどの古樹で、そのまま枯れてもおかしくないほどの火事でした。ところがその後、驚くほどに樹勢を盛り返し、空洞も樹皮が覆い今では猫も入れぬほどの小さな穴になってしまったといいます。
この老樹の持つ生命力に畏怖を憶え、氏子達は注連縄を巻いて御神木としたそうです。



年を経た椎の木は、このように芯が腐朽しやすいものなのでしょうか。

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老いた椎の木は、皮一枚になっても生きています。
撒かれた注連縄は生命力に対する畏敬の念でしょうか。

2009年に聞いた御神木は火事の後に樹勢を盛り返し、人が入れるほどの穴を塞いでしまったと言いますが、こちらの老樹は空洞化が激しく樹を支えるものが樹皮しか無い状態です。
今にも根っこを引き抜いて歩き出しそうに思えました。

なにか支える物が無ければ、歩き出して転倒してしまうのではと気に掛かりました。