イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

虎目石も好きだが鉄虎目石の渋さが何とも言えない。

原始の地球は70気圧の二酸化炭素に覆われていたという。
それをシアノバクテリアが光合成で酸素を生み出し、サンゴ虫が炭酸カルシウムに閉じこめ気の遠くなる年月をかけて現在の大気ができた。
最初に作られた酸素は海の中に放出されると海水中の鉄イオンと結びつき、酸化鉄として沈殿した。酸素を作っても作っても次から次と鉄に奪われ、大気中を酸素で満たすには10億年ほどの時間が必要だったという。
この酸化鉄=鉄さびは海底に沈殿し、やがて石になった。
海底に沈殿したのは酸化鉄の他に珪酸分(石英や水晶の成分)があり、何かの要因でこれらが層をなした。
酸化鉄層、酸化鉄を多く含む珪酸層が黒と赤の縞を表し、これを縞状鉄鉱層(BIF)と呼ぶ。
これらが造山運動で陸地になると鉄鉱石として利用された。

言ってみれば、これは珊瑚礁と同じように生き物の働きで作られた石なんだ。

この縞状鉄鉱層の褶曲などによって生じた隙間に虎目石を生じたものが、この鉄虎目石だ。
黒光りするヘマタイト(赤鉄鉱)、赤いレッドジャスパー、その中に虎目石のシャトヤンシーがきらりと光り、この渋さが何とも言えない。
縞状鉄鉱は世界中に広く見られるがどういう訳かアイアンタイガーアイはオーストラリアだけに産するという。