燈回廊の夜、三匹の子猫を保護した。

最初に見かけたのが前々日だった。風車の後ろから現れた黒トラの子猫は怯えているのか人を威嚇して飛びかからんばかりの構えに、老いた猫との共存を考え拾って帰るのを思いとどまった。

翌日も同じ場所で猫の声を聞き、植え込みの茂みの中に三匹の子猫がいるのを知った。近くの居酒屋の女将さんに刺身の残りをもらって与えると、がつがつと食べた。このあたりで見かける野良猫の子じゃないかとの話。
この茂みで生まれたなら、へたに手もかけられないかと、そのままにして帰った。

そして燈回廊の夜。燈回廊を撮りに出かけると、茂みの前で心配げな人がいた。子猫を見つけたが飼う訳にも行かず、誰かが拾ってくれないかと心配していたようだ。
どうやら野良の子ではないらしく、人に撫でられてのどを鳴らしている。

予報は天候の崩れを告げている。飢えて雨に打たれたら命も危うい。保護することに決めていったん帰宅した。
燈回廊の片づけが終わった頃、猫の運搬用ケースを持って出かけ、驚かさないように時間をかけて三匹を捕まえた。

イメージ 1
赤トラ、黒トラと比べて、グレーの猫は一回り大きい。ひょっとすると別々に捨てられていたものかもしれない。
捨てられた子猫同士が、茂みの中で身を寄せ合っていたのかと思うといじらしく思える。

黒トラは出会いからして、我が家に来るべき縁を感じる。
他の二匹はしかるべき貰い手を探すつもりだ。

後日談だ。
今日、富士市に住む姉が孫を連れて訪れ、母と一緒に写真を撮った。
姉も家に居着いた猫を飼い始めたので、かなりの猫好きだがこれ以上は無理とのこと。
でも携帯のカメラで三匹を写して帰った。

夕刻姉から電話があった。
習字の教室での大の猫好きの知り合いが21年一緒に暮らした猫が先日死んで寂しいので2匹の子猫を飼い始めたという話は以前聞かされていた。
その方に我が家の子猫の話をしたところ、なんと浅間大社で見かけたその子猫たちを心配して毎日エサを運んでいたのだそうだ。携帯の写真を見せたら、それぞれの特徴など細かく話してくれたとのこと。
無事に拾われた事を喜んで、やはり子猫を心配していた友人に早速電話していたそうだ。

昨日の開山祭で会ったのだが、居酒屋の女将さんも気になって植え込みを何度も覗いていたとのこと。
うちで飼っていることを知ってほっとした様子だった。

でも、これだけ大勢の人たちに心配してもらったのだから、ずいぶん幸せな子猫たちだな。