へんぽらいの祭り談義

富士山とふるさと富士宮市の風景、祭り・催し、自然、生き物などをSNSなどネットに発信し、多くの写真で紹介しています。

卒業

へんぽらいとは富士宮弁で変わり者のこと。ライフワークの祭りを通してふるさとの今を発信し続ける、心ある変わり者で有りたいと思います。
様々な祭りをご紹介するWEBサイトはこちらです。
http://maturi.info/

卒業 - 踊る子供に思う

PNTX0755-800


踊る子供を見て思い出したことがあります。


PNTX0050-800

昭和48年の初参加から平成28年まで続けてこられたのは、祭りを喜び楽しむ子供たちが居たからでした。
言い換えれば、この踊る子供の笑顔に引き留められて、抜ける時期を逸したのでした。



57miyamoto-800

私が青年長を承った頃は、青年がわずかに3名というどん底の時代でした。
祭り当日に準備が出来ていないという悪夢にうなされ、それから仕事はそっちのけで祭り準備に注力しました。でも充実感より虚しさばかりがつのります。


そんな時、踊りを真似る幼子の幸せそうな笑顔を見ました。
この子等のためなら続けるのも悪くないか。

そう思えたのが目から鱗が落ちた時でした。


貴重なメンバーが欠ける事もあり、その度に大きな穴があいたように思います。

不思議なことに、修復不能に思えたその大きな欠損もなんとか埋め合わせられるようで、祭りは自分で修復する力を持って居るかのようにさえ思えます。
実際は祭り仲間が力を合わせてその穴を埋めているのですが、祭り自体がまるで自己修復能力を持った大きな生き物のようにも感じられるのです。

だから祭りは続くのでしょう。

PNTX0187-800

思い上がりか知れないけれど、自分が抜ければ祭り実施にどれだけのダメージがあるのだろうと思うことがあります。
でも抜けた後で何事も無かったように穴が簡単に埋められていたら、それまで関わってきた自分の存在が否定されるような気がして、この祭りから抜けることもなかなか出来ませんでした。

でも、それでは後進が育たない。


PNTX1179-800

決して多くは無いけれど、青年がわずか3名というどん底の時代と比べれば祭りの仲間はそれなりに居ます。仕事や役割だって、皆で分担すればそんなに負担にもならないでしょう。


子供達の夢中で踊る姿が、きっと力を与えてくれる。
それがやたらと目についた今年が、次の世代に託す好機なのでしょう。
案ずるより産むが易し、大丈夫、何とかなるものだと言われた気がします。


今は思い残すこともありません。
後進に後を託し、今年の祭りをもって現場から卒業します。

頑張れ!!みんな。


蛙の子踊る!! : へんぽらいの祭り談義

いつか見た光景

中日(湧玉宮本では最終日)の引き回しを終えて会所前に帰った際、囃子の先輩に会いました。
昨年会った際には病状の悪化が見て取れるほど弱々しく見えたのが今年はずいぶんと恢復し、明朗快活な昔の先輩に戻ったように思えました。

ふと思い出したのは、私がまだ現役の笛吹きだった頃のことです。
T字路の枝道だったから三区の競り合いだったと記憶していますが、まさに競り合いが始まろうという時にバッグを置き忘れたと言って山車に乗ってきたのが囃子の先輩。後にしてと言うも聞かず、競り合いが始まってしまい、仕方が無いのでしゃがんでいてくれと言って競り合いに集中しました。その間先輩は囃子場の中ほど少し後ろに胡座をかき、目を閉じて競り合いを味わうように聴いていました。

私が笛の手ほどきを受けたのが、この先輩でした。
囃子を始めたのはそれより数年前でしたが、この先輩が笛を吹くのを見たのはたったの数回。
当時は気まぐれな笛吹きのために、囃子はほとんど笛の無い状態。

それでも先輩が競り合いで笛を吹いた貴重な8弍撚茲残っていました。

昭和54年頃の松山区との競り合いで、松山の屋台上から撮られたものです。
宮本の屋台の中で笛を吹き、顔こそ見えませんが時折笛の音が聞こえます。
競り合いを終えての三本締めで、初めて画面中央の上辺に先輩の顔が見えました。


その後昭和57年に、屋台は山車に復元されました。
57miyamoto-800

笛を湧玉会の有賀さんにお願いしたのは、笛吹きである先輩がもう祭りに出ない状況だったからなのかな?先輩が競り合いで笛を吹いていた時代は競り合いが自粛されていた時代で、昭和50年頃から自粛緩和の萌しがようやく見え始めたところでした。

せっかく山車が復元されたというのに、山車での競り合いは経験することが出来なかったことは囃子方としてとても大きな心残りだったのでしょう。



PNTX1018-800

今回は競り合い前に山車を下りそびれて、こんなすてきな場面に出会えました。
元囃子方にとって競り合いの囃子場は夢の場所なのかも知れません。
今思えば、先輩が嘘をついてまで乗り込んできたのも判る気がします。

卒業を前に最高の経験が出来ました。


PNTX1179-800

こう言った記念撮影を撮るのも、今年が最後かな。



PNTX1182-800

お姉様方、お疲れ様でした。









湧玉宮本と湧玉琴平 : へんぽらいの祭り談義

記事検索
Amazonライブリンク
月別アーカイブ
  • ライブドアブログ