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子供の頃、毎年お盆近くには母親の実家に帰省していました。
隣町まで行かなければ海のない所に育ったこともあり、半島部の環境は何かと目新しい物ばかり。
海水浴での磯遊びは全てが驚きでした。泳ぐのはそっちのけで磯ばかり覗いていたので、背中が重い日焼けで、一面水疱が出来るという軽度のやけど状態。痛みで眠れぬ夜を過ごしました。

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そんな思い出深い海水浴場も埋め立てられ、今では工業地帯。
思い出をたどろうにも、昔の磯はもうありません。
風力発電の風車が回る海沿いを、湾の向こうから遠望しながらそんなことを思い出していました。

海水浴で最終バスに乗り遅れ歩いて帰った道の横に、どこまでも続く色づいた田んぼがありました。
アカテガニが見え隠れするどぶ川沿い、たまり醤油の匂いがする小道を抜け左に曲がって少し進めば、目に飛び込んでくるのは、すでに頭を垂れた一面の稲。そこの小川でメダカを追った物でした。

実家の法事で訪れた時そちらに回ってみましたが、田んぼは住宅地に姿を変えていました。実家も再開発の網にかかり、移転しました。現在目にすれば何もかも変わってしまった母の故郷ですが、あの日の思い出は脳裏に深く焼き付いています。

いつだって思い出すのは、あの角を曲がって見た一面の黄金の海。
懐かしい夏の思い出です。