へんぽらいの祭り談義

富士山とふるさと富士宮市の風景、祭り・催し、自然、生き物などをSNSなどネットに発信し、多くの写真で紹介しています。

蛹化

へんぽらいとは富士宮弁で変わり者のこと。ライフワークの祭りを通してふるさとの今を発信し続ける、心ある変わり者で有りたいと思います。
様々な祭りをご紹介するWEBサイトはこちらです。
http://maturi.info/

ルリタテハ蛹化

高校時代の生物部仲間に、ルリタテハの幼虫5頭とたくさんの食草ホトトギスをいただきました。
すでに終齢にまで育っていたのであっさりと蛹化が始まり、続けざまに写真と動画で記録させて貰いました。
写真をご紹介します。

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ホトトギスを食べるルリタテハ幼虫



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蛹になる前段階のルリタテハ前蛹(垂蛹)
糸を吐いて台座を作り、尾端を引っかけて逆さ吊りとなります。



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トゲトゲの皮を尾端に押しやり、頭部後ろ背中の皮が裂けました。



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皮を押しやり裂け目は広がります。



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皮は尾端に集まりました。



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蛹の尾端を皮から外に出し、台座に引っかけます。
皮を切り離し、体を激しく旋回させて振り落としました。



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腹節を圧縮し、翅部分を広げます。



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蛹の形が整いました。



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ルリタテハ蛹背面
金色に輝く部分もあるんですね。ツマグロヒョウモンの金色の突起は変色が羽化の兆候として観察されましたが、ルリタテハではどうなんでしょうね。


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ルリタテハ蛹側面
ツマグロヒョウモンに比べるとスラッとシャープな体型ですね。


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ルリタテハ蛹側腹面


羽化が待ち遠しいです。



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ツマグロヒョウモン蛹化(動画)

先日へんぽらいの祭り談義 : ツマグロヒョウモン蛹化
に投稿した連続生態写真と、並行して撮っていた動画です。
御覧頂ければ幸いです。


チョウが蛹になる時、幼虫から蛹になる直前に糸を吐いて台座を作ったり、糸を吐いて帯を作るなど準備を整え、ほぼ蛹の姿勢をとって静止し準備をしている段階を前蛹と呼びます。
前蛹から蛹になる所を動画で撮りましたので、御覧頂ければ幸いです。

最近SNSやブログに虫の写真をアップする度に、フォローが減って居るのを感じます。
でも、世の中虫嫌いばかりでもあるまいと、めげずにアップを続けます。



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ツマグロヒョウモン蛹化

先日保護したツマグロヒョウモンの7頭*の幼虫が次々と蛹化を始めました。

前蛹**が蛹になるところを粘って撮影しましたので、先ずは写真でご紹介します。
このツマグロヒョウモンの前蛹期間は1日ほどとそれほど長いものでは無いので、注意深く見ていればその経過を観察することが出来ます。
とは言え、ちょっと目を離したすきに皮を脱ぎ捨て蛹になっていることが多く、今日も次々に蛹になってしまいました。でも、7頭中5番目の蛹化シーンをやっと撮ることが出来ました。


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始まりの目安は背中の棘で、背中に立っていた棘が倒れ中の赤味が抜けた時には、幼虫時代の皮が尾端に向かって押しやられている所です。


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尾端寄りの棘から倒れ始めました。


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頭部寄りの背中が割れ、蛹の体が覗きます。


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皮が押しやられ、頭部も見えます。


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尾端に押しやられた皮の固まりを、体を激しく旋回させ破って振り飛ばします。


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蛹の体が現れました。


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腹節を圧し縮め、翅になる部分を圧し広げます。
蛹の形が整いました。


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時間が経つにつれ、蛹は色づきます。
個体によって色は様々ですが、これは色の黒いタイプでした。
下部頭寄り背面の5対の突起は羽化したばかりではまだ乳白色ですが、日が経てば黄金の輝きを見せます。

8日ほど後には羽化が見られますが、そのタイミングも棘から変じた黄金の突起が教えてくれます。

比較

青黒くくすんで中に空洞が見られれば、いよいよ羽化の始まりです。


*頭(とう) = 昆虫を数える時にも牛や馬を数えるように、1頭、2頭と数えます。
**前蛹 = 幼虫から蛹になる直前に、糸を吐いて台座を作る、糸を吐いて帯を作るなど準備を整え、ほぼ蛹の姿勢をとって静止し準備をしている段階です。

蛹の成る木

昨日ツマグロヒョウモン幼虫が飼育容器の蓋で前蛹になってしまったので、慌ててぶら下がる場所用に枯れた植木の鉢を用意しました。

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飼育容器の前蛹は今夜になって蛹になりましたが、蓋にぶら下がった状態では撮影には大きな支障が出ます。
やっぱり撮影のためには、形よく木の枝にぶら下がってもらわなければなりません。


夜になって見ると5匹の幼虫が木に登り休んでいます。

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なかなか嫌われそうな姿形をしていますので、シルエットですが判りますでしょうか?

まだこの場所で蛹になるとは限りませんが、この枝で蛹になってくれると撮影にはまことに都合がよいのです。


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昨年蛹化から羽化まで撮影したツマグロヒョウモンです。




ツマグロヒョウモンの蛹は垂蛹(すいよう)と言って、糸を吐いて作った台座に尾端をひっかけ逆さにぶら下がり前蛹になり、前蛹になった翌日ぐらいに蛹になります。




こちらは、8日後にその蛹が羽化するのを撮影しました。
羽化するタイミングを掴むのがなかなか難しく、長年狙ってやっと撮れたものです。


それにしても、最近のコンパクトデジカメの動画撮影機能はすごいものです。
マクロ撮影もハイビジョンでこんなに精細に撮れるのですから。


下の写真はツマグロヒョウモン幼虫の姿ですが、なかなか刺激的ですので興味のある方だけ御覧下さい。




黒地に赤の縦線、頑丈そうな棘で身を固め、スミレ、パンジー、ビオラなどを食べますので花好きの方には害虫でもあります。




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今は休んでいますが、気まぐれを起こしてどこかに移動しないとも限りません。
やっぱり鉢ごとカゴに入れておこうかな。

蚕の団地 -繭づくり準備-

蚕、卵を産むで蚕の産卵をご紹介しました。この卵は休眠して孵化は来年のことと思っていたら、一部が休眠せず孵化が始まりました。

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7月25日のことです。

予定していなかった事なので慌てましたが、これも育てることにしました。
孵化当初の成長は目をみはるようで、1日経てば何倍かに育ち容器を溢れるばかりに膨れあがります。
はたしてその数を養うことが出来るのかと心配でした。

しかし、この夏の暑さです。成長に伴い、数がどんどんと減少して行きました。

例年に無い暑さが続き食欲も停滞していた蚕たちでしたが、このところの気温の低下と共に元気を増しました。与える桑の葉を見る間に食べ尽くし、餌の補充に振り回されます。
旺盛な食欲に伴い、成長速度も急加速しました。


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まごまごしていると繭づくりが始まってしまいそうなので、飼育の手引きに従いマブシと呼ばれる繭づくりのための部屋を作りました。しかし部屋数が幼虫の数にはとても足りませんから、追加がどうしても必要です。

繭になってくれれば一安心なのですが、もうしばらくは目が離せません。

蝶になる

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蛹化に気付いたのは7月31日、気がついたらプラスチック容器の蓋にぶら下がってました。


ツマグロヒョウモンは垂蛹と言って、逆さにぶら下がるタイプの蛹で、タテハチョウ科やジャノメチョウ科の蝶がこのタイプです。

何度も何度も糸を吐き、ぶら下がる台座を作ります。そこに尾端を引っかけてぶら下がり前蛹となり、翌日蛹化します。


アゲハチョウ科やシロチョウ科では糸を重ねて帯を作り腰に回す帯蛹という形。

昨年撮影したアオスジアゲハの帯づくりの時短動画です。
先ず尾端を固定する台座を造り尾端を絡めたあと、輪の大きさを測るように前肢にかけ何度も何度も糸を吐きそれを重ねて帯を作り、ひょいとくぐって腰に当てます。



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金ボタンが青くなったのは、羽化が近づいた兆候です。



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昨夜見た時、金ボタンがまだ空洞化までは進んでいないので朝までに羽化してしまうこともないだろうと思っていました。



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起きて真っ先に確認した時はまだ羽化前だったので、安心してちょっと席を外しました。



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そのわずかな時間に羽化が始まり、気付いた時には殻から抜け出て翅もすでに伸ばしていました。
プラスチックケースの蓋という観察しにくい場所での蛹化で、充分にライトをあてて近くから確認することが出来なかったのが見逃した大きな原因です。



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何とか翅の表を見られないかと、正面からのぞき込んで待ちました。



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ライトを操作した所、急に動き始めました。
翅の表が見えます。♂(オス)です。



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蓋に止まって一休み。



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しっかりと模様を見せてくれました。
ツマグロヒョウモンのオスです。




今回は残念ながら見逃しましたが、昨年撮影したツマグロヒョウモン♀(メス)の羽化動画をご紹介します。始まればあっという間。見逃してしまうのも無理はないのでしょう。

やっぱり、観察するにはこんな枝のある木が良いですね。

昔は暖地性の蝶と言われなかなか見かけることはなかったのですが、温暖化のせいか今ではこのあたりでは普通種になってしまいました。スミレ科の草を食べる黒地に赤い線のある棘だらけの毛虫は、退治されても仕方ないような憎々しげな姿です。
でも、それが蝶になる瞬間は神々しくさえ思われます。

機会があったら、じっくり御覧になってはいかがでしょうか。

いなせだね、5対の金ボタン

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庭で見つけたツマグロヒョウモンの幼虫が、ケースの中で蛹になりました。

スミレ、パンジーやビオラを食べ、赤と黒のコントラストの強い配色、体を取り巻く棘などから退治されやすい損な姿をしています。
しかし成虫の特に雌はなかなかきれいで、昔は暖地性の蝶と呼ばれ、このあたりでは見られなかったために少し憧れていたものでした。
蛹は垂蛹と呼ばれ、吐いた糸で固めた足場に尾端をしっかりと保持し、逆さ吊りのまま羽化を待ちます。その背中には頭部側に5対の金色の突起がありますが、幼虫時代の棘の名残です。昨日蛹化したばかりでは真珠のような輝きでしたが、1日経って落ち着くと黄金に輝いています。

参考までに、昨年記録したツマグロヒョウモン♀の羽化を動画で御覧下さい。


この羽化を撮るためにはしっかり粘って観察しないと、その瞬間を見逃してしまいます。
今年は見る事が出来るでしょうか。

=参考リンク=
ツマグロヒョウモンの蛹化と羽化のムービー

アオスジアゲハの生態観察

最近のコンデジやデジタル一眼カメラには、ハイビジョン動画の撮影機能があります。
マクロ撮影機能も駆使して脱皮、前蛹化、蛹化を動画撮影しました。
羽化にはまだ少し時間がありますので、途中経過ですがご紹介します。


脱皮はタイミングが掴みにくく以前の飼育でも見落としておりました。
今回はじっくりと観察してようやく撮影することが出来ました。
透けて見えることで気門から気管に続く管も脱ぎ捨てられるのが良くわかります。



アオスジアゲハは帯蛹になります。
尾端と背中に回した糸で体を保持します。
背中に回す糸を紡ぐ様を御覧下さい。



いよいよ蛹になります。
尾端に皮を押しやる時、体側に現れる白い線は気門から気管に続く古い管。
頭部の皮の緊張が高まると、中にあった蛹の角が皮を切り裂き、頭部がいよいよ現れます。
皮を尾端に押しやり、最後に糸の台座から尾端を外して古い皮を脱ぎ捨て、再度台座に尾端を絡めると皮の塊を振り落とします。

羽化までまだしばらくかかりますが、追ってご紹介するつもりです。
ご期待下さい。


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