同級生の通夜に参列した。

卒業以来顔を合わせた事がなかったので、遺影の写真が記憶とずいぶん変わっているのに驚いたが、無理もない40年近く経つのだから。



うちのクラスで亡くなったのは5人目、おまけに担任も亡くなっている。他のクラスと比べてもちょっと多い。

通夜の後クラスメートで少し話をした。同級会も間遠になり会う機会も減り、たまに顔を合わせるのも葬儀の席ぐらいだ。これでは同級生一同で花を供えるにも連絡が取れず、了解を取り付けるにも難渋する。還暦の年に同窓会の幹事をするというのも、もう3年後だ。

連絡を密にして、とにかくクラス会をやらなきゃな。



そんな話の中でクラスメートがぼそっと話した。

「3年の学期始めに写した写真で、自分の写っている縦の列が担任をはじめとして自分以外はみんな亡くなっている。」

あれ?前にもこんな話をした事がある。その時は卒業アルバムのクラスの写真で、縦とか横とか隣接して固まっていると言う話だった。亡くなった同級生がアルバムの写真では隣り合ってL字型に並んでいたのだ。

それが気になって母親の昔の旅行の記念撮影の写真を見ると、亡くなった人たちがまとまって写っている。思わず「ウーン」とうなってしまったが、これは年代の近い親しい人たちはまとまって行動するし、年齢も寿命相応の年回りだったからではないか。

でも同級生の写真となると、偶然にしてもなんだか気にかかる物だ。



クラス会を早めに開く事を約束し、「気をつけろよ」と言って別れた。



若いうちは亡くなる人も少ないからそんな発見もないだろうが、一人二人と仲間が欠け始めたらアルバムを見直してみたらいかがだろう。