流鏑馬祭が始まった。

初日の5月4日は朝の川原祓いに続き、拝殿での前日祭、末社巡拝と続く。





写真は末社巡拝の2件目淀師金の宮での宮司の参拝詞奏上だ。



金の宮の参拝を終えた後で、地元の区長さんが境内の椎の木を氏子会が御神木に定めたとお話ししてくださった。





これがその椎の木だ。



今日訪問した際に注連縄が撒かれているのに気付いたが、なるほど御神木になったんだ。



ある人はこう言った。

「子供の頃にはこの木が落とす椎の実が、おやつだった。」



また、ある人はこう言った。

「消防署に勤めていた頃に、この木が不審火で燃えたことがあった。」



山側の幹に人の入れるほどの空洞があって、火遊びか放火かは判らないけれど、その中から燃え始めた火は内部の朽ちた部分を伝って燃え広がり、幹上部に空いた沢山の穴から炎を吹き出して手のつけようがなかったと言う。

それが10年ほど前のことだそうだ。



樹齢も定かでない古樹である。そのまま枯れてしまってもおかしくないほどの火事の後、驚くほどに樹勢を盛り返し、空洞も樹皮が覆い今では猫も入れぬほどの小さな穴になってしまった。

この老樹の持つ生命力には畏怖を憶える。



それが、この木を御神木にした所以なのだろうか。