昔、丈の高い木イチゴの事を母に聞かされた。実家の畑の生け垣になっていて、祖父が畑の帰りに採ってきてくれた事を。


 


モミジイチゴの類は近隣の山を駆け回っていたから知っている。


藪に自生するモミジイチゴは山遊びのちょうどよいおやつだったが、丈はそんなに高くない。どんな木イチゴだろうと思っては居たが、近所の山には無い種類だったようだ。


 


ある年流鏑馬祭の川原祓いに同行し、近くの藪に大きな木イチゴが有るのを見つけた。これの事かと思ったので日を改めて再訪し、一株を採取して庭に移植した。


 


繁殖力は強く高さ3メートルほどに伸び、みるみる増えて藪となった。


ランナーという匍匐茎を地中に伸ばし、離れたところに新たな株となって出現する。これは最初から太さもそこそこ有って、どんどん成長する。


間引くのに忙しいほどだ。


 



この木の名前はカジイチゴ。


この葉が梶の葉に似ているからそう呼ばれるらしい。


 



花は白く、清楚な物。


いつもは2月の芽が伸びる頃から花が咲き始め、5月の連休の頃に実が熟す。


今年は春先の冷え込みで少し遅れ、ようやく熟し始めた。


 



上左はまだ硬い幼果。それが下のように少し膨らみ色づいてくる。


食べ頃は最後にぐっと成長するその時。


上右のイクラのようにも見えるものが食べ頃。


これは実自体が小さいが、大きな実が完熟した物はそれはもう最高!!


味はうす甘くさわやか。


 


盛期には食べに来る鳥との奪い合いだ。


明日が食べ頃と思っても、早起きの鳥たちに食べられてしまうので、めぼしい実には袋をかけて鳥から守る事もある。


 


昨年の剪定がきつくて、今年は実のなる枝自体が少ない。


楽しみは来年だな。