猫が獲ってきてもてあそび、ボロボロになったアゲハ類の蝶を庭に放した。
しかし、傷んだ翅で飛べるわけもなく、今朝見たら絶命していた。
クロアゲハかと思ったらナガサキアゲハのオスだ。
名前が示すように地域性の強い暖地性の蝶だったのだが、近年生息域を広めており、ツマグロヒョウモンやクマゼミと同じように、温暖化の指標とも言われている。
私が初めてナガサキアゲハに出会ったのは2007年のことで、流鏑馬祭川原祓いで訪れた富士市の水神社近くの富士川川原だった。
へんぽらい図鑑にこの時のことが書いてある。
◎以下引用
流鏑馬祭の初日5月4日、前日祭を行う前に富士市旧国一と富士川に隣接する水神社に出向き「川原祓い」を行うのですが、川原に設けられた祓い所の前方中央にこのナガサキアゲハのメスが休んでいるのを見つけました。

高校時代は生物部に所属し蝶を追いかけていたもので、近くの岩本山や富士川の河川敷などはミカン畑も多く、このあたりのアゲハチョウ科の蝶はよく見知っています。
でも、当時ナガサキアゲハは見たこともなく図鑑の説明でも暖地性の蝶で九州や四国南部あたりにしか生息しないとのことでした。
以前ご紹介したツマグロヒョウモンと同じように、近年温暖化により生息範囲が拡大しているらしく、国土交通省が平成15年度に実施した「河川水辺の国勢調査」の結果でナガサキアゲハが中部地方の天竜川と矢作川で確認されたことが報告されていますが、生息域は更に拡大しているものと思われます。
後翅が一部欠損していますが前翅はしっかりしており、このぐらいなら気温が上がれば活発に産卵に飛び回れるでしょう。
機会があれば生息の確認に出かけたいと思います。
==参考==
EICネット記事
追記 9.21
本日自宅(富士宮市宮町)の庭でナガサキアゲハに遭遇しました。
カメラを取って戻るともう飛び立っていて、市民文化会館に飛んでいきました。しばらく追尾しましたが、見失ってしまいました。
撮影できるまではカメラが手放せません。
2007年の記事より