まだ若い囃子仲間が亡くなったのは今年1月1日のこと。
山車に写真を飾ろうという話だったが、取り紛れて作れなかった。
いつも通りに立ち寄ってくれと言う親父さんの言葉に甘え、祭りの一行で今年もお店に立ち寄った。
昔の囃子仲間で亡き友にお囃子を捧げたいと、家に山車を向け囃す。
本来は私が笛を吹くべきところだったが、風邪後の喘息がひどく後輩に託す。
家の前で涙をぬぐうご両親を見て、こみあげる涙をこらえながら囃していたという。
一連の写真を見ると、それぞれへんてこな顔をしているのがわかる。
ふと思った。
あいつはどこで、この囃子を聴いているのだろうか。
墓の中、あの世、仏壇の中?
いやいや、囃子方の後ろでこの泣き虫たちに檄を飛ばしているんじゃないかと。